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柏樹関
  • 2025.12.23
  • スタッフブログ

【冬の一乗谷朝倉氏遺跡】雪に包まれる“戦国ロマン”を歩く旅へ

福井の冬は、風景から音が少しずつ消えていく季節です。
山あいに静かに雪が降り積もり、木々の枝が白く縁取られるころ、かつて戦国大名・朝倉氏が五代にわたり統治した城下町「一乗谷朝倉氏遺跡」は、ほかの季節にはない“深い静寂”に包まれます。
柏樹関から車で約15分なので、ぜひ訪れていただきたい冬の散策地です。

雪景色がよく似合う“戦国時代の町”
戦国大名・朝倉氏が五代にわたり治め、最盛期には1万人を超える人々が暮らしたとされる一乗谷。
四方を山に囲まれたこの盆地は、冬になると雪の白さが音を吸い込み、町全体が深い静寂に包まれます。
雪化粧をまとった門跡や石垣は、季節の光に照らされて輪郭がやわらかく浮かび上がり、まるで時間がゆっくり巻き戻されたような雰囲気に。
華やかだった当時の暮らしの気配を、遠く静かに感じられる場所です。

復原町並を歩く、冬だけの楽しみ
一乗谷朝倉氏遺跡
雪を踏みしめながら復原町並へ進むと、武家屋敷や町家、商いを営んだ職人の家が整然と続きます。
冬の朝は光が淡く、建物の影が薄い青を帯びるため、景色が“静かな絵画”のように見えるのが魅力です。
茅葺屋根にうっすらと積もった雪、風を和らげるための板壁、湧水が細く流れる水路──一つひとつが冬の気配をまとい、歩くほどに想像が膨らむような不思議な没入感が生まれます。
町並みの奥にある朝倉氏館跡や庭園も、雪を得ていっそう凛とした佇まいに。
苔の緑や庭の石組が雪の中からのぞく姿は、訪れた人にだけ見せる“冬の表情”です。

歴史を立体的に感じる「一乗谷朝倉氏遺跡博物館」
冬の散策で身体が少し冷えてきたら、近くにある「福井県立 一乗谷朝倉氏遺跡博物館」へ。
2022年に開館したこの施設は、発掘調査で明らかになった朝倉氏の文化・暮らし・城下町の仕組みを、実物資料や復元模型、映像など多彩な展示で紹介しています。
屋外で感じた“静けさの景色”が、館内展示を見ることで“歴史の物語”としてつながるのが魅力です。雪景色の散策と暖かな館内鑑賞を組み合わせられるため、冬の旅でも無理なく楽しめるスポットでもあります。

静寂の風景とともに、柏樹關へ戻る冬旅
大浴場
冬の一乗谷は、華やかさよりも“余白”が際立つ季節です。雪がつくる静寂の中で歩いていると、戦国の時代がふと近くに感じられ、心の速度が自然とゆるやかになります。
柏樹關から一乗谷までは車で15分ほど。永平寺の参拝と合わせて巡る方も多く、冬の福井らしい「静寂を味わう旅」をつくるには最適です。
一乗谷で雪の町をたっぷり歩いたあとは、柏樹關に戻って大浴場で身体を温め、精進料理でゆっくりと心身を整える──そんな冬ならではの過ごし方もおすすめです。

>一乗谷朝倉氏遺跡の詳細はこちら

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